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投 稿  
  31年1月6月   
 
 随筆 「老後の幸福(しあわせ)に感謝」 瀬戸のなぎさ

 最近の日本列島は5月としては記録的な暑さに見舞われ、高松では雨量も少なく、降水量は平年の半分程度とか。
 夏期の水不足が心配される昨今です。
 それでも我が家の古井戸は健在で、その時々に、長いホースのシャワーのお陰で、色とりどりの撫子(なでしこ)や皐月(さつき)、ベゴニアなどが咲き誇り、白い南天(なんてん)や紫陽花(あじさい)などの蕾も、元気にふくらみ始めました。
 田畑や庭仕事の合間に、この春、入学した「かがわ長寿大学」へ、月2~3日の通学も、楽しみになりました。
 今日の午前中の講師は、NPO法人国際ボランティアセンター会長の『ボランティア精神の意識や意義、理念』などの講義がありました。
 午後は『人間関係とメンタルヘルス』と題して、香川大学教育学部教授の指導のもと、6人ずつのクループに分かれて、いろんな人間関係についてのディスカッションが行われ、初対面の人達と意見を交換し合い、あくまでも、誠意ある会話の大切さを再認識したのでした。
 放課後のクラブ活動はコーラス部に入り、久しぶりに口を大きく開けて、思い切り発声して歌える歓びを感じました。
 指導者は、元、高校の音楽教諭で、現役時代には教え子のコーラス部を全国大会で優勝させた程の実力者との噂です。
 高齢ながら、立ちっぱなしで電子ピアノを弾き、テノールでユーモアたっぷりのご指導に、若い頃から四十年近くママさんコーラス部に所属していた頃を想い出し、元気を貰います。
 一日の授業を終え、車で十キロの道を急いで帰宅すると、隣家の三男宅へ孫の子守に直行。嫁は赤ちゃんを私に預けて、夕食の買い物と上の小学生2人の迎えに出かけます。
 生後4ヶ月余りで体重が8キロを超え、あやすと笑う赤ちゃんは、すでに御住職から御授戒を賜り、孫たちが元気に育っている事が、何よりの私の歓びです。
 日蓮大聖人様の『千日尼御返事』にある
 「目連尊者は母の餓鬼の苦をすくい、浄蔵・浄眼は父の邪見をひるがえす。此よき子の親の財となるゆへぞかし。(中略)
 阿仏上人は濁世の身を厭ひて仏になり給ひぬ。其の子藤九郎守綱は此の跡をつぎて一向法華経の行者となりて、去年は七月二日、父の舎利を頚に懸け、一千里の山海を経て甲州波木井身延山に登りて法華経の道場に此をおさめ、今年は又七月一日身延山に登りて慈父のはかを拝見す。子にすぎたる財なし、子にすぎたる財なし。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。」(御書1478頁)
の一節が浮かび、功徳の感謝でお題目があがります。
      (せとのなぎさ)



 随筆 「門出の春」 瀬戸のなぎさ
ソメイヨシノが散り、辺りの若葉が美しい季節になりました。
 平成最後の4月の慈本寺支部登山は、御開扉が午前10時とのことで、私たちは当日の出発では間に合わず、前日の新幹線で静岡まで行き、駅前ホテルで一泊することにしました。
 初めての市街地を散策し、清水港から入荷したばかりという海の幸を頂き、早々に熟睡。
 翌朝、身延線の一番列車で富士宮に着き、御住職が駅まで出迎えて下さり、大石寺へ。
 支部の方々と唱題や御開扉、集合写真撮影会などの合間で、つかの間のふれあいでしたが、慌ただしくも、充実した登山会でした。
 その夜、帰宅して、翌日はこの春、私たち夫婦が入学式を終えたばかりの『かがわ長寿大学』の受講初日でした。
 私自身の入学式は57年も前の「大阪製図専門学校」以来とあって、久しぶりの緊張感で出席。192名の新入生と共に、午前・午後共に90分の講義を受けました。
 学生は県内在住の60歳以上。大学の履修期間は2年間で、一年に43講座(1講座90分)受講。
 履修科目は
 『高齢者自身が自らの生き甲斐と健康づくりを目標に、歴史、健康、文化などの講義を通して、知識や教養を深める。体験学習やグループ討議、ホームルーム活動などを通じて、社会参加活動を学ぶ。』
 とのこと。
 学長は香川県の浜田県知事。講師はいろんな大学の教授や医師。NPO法人国際ボランティア会長など多彩な顔ぶれです。
 2年間の講座、行事の70%以上の受講が原則で卒業できるとのことです。
 毎年、募集人員の数倍の応募があるそうで、初めての応募で夫婦揃って入学できたのは幸運と感謝し、頑張って卒業したいと思っています。
 今年の春は一人の孫が新たに社会人に、一人は大学生、一人は小学校に入学し、8人目の孫も誕生して、先日、御授戒を受けさせて頂きました。
 その上、私たちジィジとバァバも長寿大学生になったのだから、それぞれの立場で、健康で目標に向かって歩めるように努力し、大聖人様の
『須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき。』『持妙法華問答抄』御書300頁)
の御金言を胸に、広布のお役に立てるよう、成長したいと思います。
(せとのなぎさ)



 随筆 「徒然なるままに」 瀬戸のなぎさ

 春分の高松は、今年初めて気温が20度を超え、玄関前のスモモの古木が一気に白い可憐な花を咲かせて、春を感じます。
 この季節は低気圧と高気圧が交互に日本付近を通るので、短い周期で天気が変わり、衣類に苦慮するこの頃です。
 朝の勤行や家事を終えて、一息ついたひと時、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいると、
【特養おやつ死亡事件 有罪】の記事に心が奪われました。
 『長野県安曇野市の特別養護老人ホームで2013年、おやつのドーナツを食べた直後に意識を失い、その後死亡した入居者女性=当時(85)=の注視などを怠ったとして業務上過失致死罪に問われた准看護師に長野地裁は求刑通り、罰金20万円の有罪判決を言い渡した。』
との記事です。
 一方で、女性への注視義務に関しては
 『被告が事故当時に全介助を必要とする別の男性の食事にも携わっていたため、嚥下(えんげ)障害がなく、一人で食事を取れる女性を注視するのは困難だった』
の内容。
 読んで複雑な思いに駆られた私は、居間の片隅に設置している、自転車型健康器具のペダルを踏んでいた夫に、記事の感想を問うと
 「もしもワシが同じ様な事故で死んでも、看護師を訴えなくてええよ。その時が寿命だったのだと思って、お題目を唱えてくれたら、それでええから…」
と、ペダルを漕ぎながら、宣(のたま)った。
 私も複雑な思いで同感しながら、日蓮大聖人様の『上野殿御返事』の一節が浮かびました。
 『とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ。殿一人にかぎるべからず。信心をすすめ給ひて、過去の父母等をすくわせ給へ。日蓮生まれし時よりいまに一日片時もこころやすき事はなし。此の法華経の題目を弘めんと思ふばかりなり。
 相かまへて相かまへて、自他の生死はしらねども、御臨終のきざみ、生死の中間に、日蓮かならずむかいにまいり候べし。』(御書1360頁)
の御文を胸に、信心根本で平穏な日々が過ごせれば、何時、臨終の時を迎えようと、幸せな人生だったと感謝出来るように思えるのです。    
 (せとのなぎさ)
 

 
 随筆 「早春の庭で」 瀬戸のなぎさ

『冴え返り 冴え返りつつ 春なかば』と言われるように、寒さをぶり返しながらも、庭の淡いピンクの梅の花や朱紅色のボケの花などが咲き始めました。
 長い間に球根も増え、庭の至る処に群れて咲く白い水仙の花に一足遅れて、黄水仙のスイトネスも可憐に咲き始めました。
 軒下のベランダでは、鉢植えのカランコエが色とりどりに小花を咲かせて、もう春はそこまで来ています。
 今日は朝から、明るい陽光が降り注ぐ好日和に、夫はぶどう棚の下に三脚を立てて登り、枝の剪定を始めたので、私も花壇の手入れに勤しみました。
 そんな時、見慣れぬ車が庭の入り口に止まり、十年ほど前まで所属していた寺院の講員、kさんご夫妻が、久しぶりに来訪されました。
 そして「とにかくお互いに健康で、三年後の宗祖日蓮大聖人御生誕八百年の慶祝登山には、御誓願を達成して、共に家族全員でお登山させて頂きましょうね!」と励まし合い、またの再会を約束したのでした。
 我が家の庭には門扉がなくて開放的なので、よく、近隣や知らない散歩中の人々が、花々を愛でたり、木に生(な)っている季節の果物等を珍しそうにスマホで写真を撮ったりと、社交の場にもなっています。
 先日は見知らぬ女性が「枝垂れ梅が咲き始めて綺麗ですね!」と草抜きをしていた私のそばへにこやかに来て、「実践倫理 早起き会」のパンフレットを差し出してきました。
 私は、参考のためにそれらを受け取ってから、「社団法人と書いていますが宗教ではないのですか?」「活動中は子供に留守番をさせ、『捨て育て』という表現をしていますがカルト教そのものではないですか。」など疑問点を質問し、破折と折伏を始めると、
 「連れが近くで待っているので…」
とあわてて立ち去りました。
 近年、当地区は急速に住宅が増え、大型スーパーやレストラン、病院などが建ち並ぶと同時に、宗教団体の拠点や教会なども増え、布教活動が盛んです。
 しっかり教学を身に付け、勇気を出して折伏しなければと、自分を叱咤激励しているこの頃です。
      (せとのなぎさ)


 随筆 「8人目の孫の誕生」 瀬戸のなぎさ

 
平成最後の年が明けました。
 1月の異称には、正月・睦月(むつき)・正陽月などと沢山ありますが、家族や友人たちが親しく行き来して睦(むつ)み合う月を表現している睦月という口誦(こうしょう)が、私は好きです。
 例年のように、今年も元旦の朝は三男家族と一緒に、日蓮正宗・福成寺様へ初詣させて頂き、今年の安穏と8人目の孫の安楽産福子、友人の折伏成就などを御祈念しました。
 帰路は昨年同様に讃岐うどん店に寄り、それぞれが、好みの天ぷらや肉うどんなどの「年明けうどん」で昼食。
 夕方、早めに我が家で揃って夜の勤行をした後、みんなでおせち料理を囲み、お酒も入って和やかに会食したり、福引きやカルタ取りしたりと賑わいました。
 盆と正月に行う福引きは、進物などで頂いた洗剤やタオル、食品等に孫が喜びそうな物を買い足したりして、三十個用意。
 古いカレンダー2ヶ月分の日付を孫たちに切らせて、1~30までの数字をテープで商品に貼らせます。
 もう一ヶ月分の数字は四つ折りにして、くじ引き用にする作業を、孫達は喜んでしてくれます。
 ジャンケンをして、勝った順にくじを引き、引いた数字と賞品の数字を合わせて賞品をゲットするだけの単純なゲームながら、喜んだり残念がったりする孫たちを眺めて、楽しいひとときを過ごします。
 五日には次男が出張を兼ねて帰省したので、再びおせち料理を新たに用意し、隣の三男家族も招いて、二度目の正月気分を満喫しました。
 十日の早朝、三男から『夜中に嫁が破水して、急遽、産院に入院。子供たちは出産に立ち会いたいと言うので、病院へ連れて行っている。』とのメールが届きました。
 十日はちょうど予定日だったので、別に慌てることもなく、いつも通りに五時から夫と朝の勤行をし「安産で、母子共に無事でありますように。」と唱題しました。
 7時頃、『無事、3,760gの次男誕生』の朗報に安堵。
 5時過ぎに生まれたとのことで、御本尊様の御加護の賜物と、自然に感謝のお題目があがります。
 すぐに病院へ駆けつけたい気持ちを抑え、昼過ぎに病院へ行くと、嫁の両親も来られたところでした。
 お互いに喜び合い「おめでとう!よう頑張ったねぇ…」と嫁に声をかけると、満足そうな笑顔で応えてくれます。
 午後1時から新生児の面会が出来るとのことで、みんなで新生児室へ向かうと、大きなガラス越しに、新生児が母親のネーム付きの小さなベッドで五人ほどが並んで眠っています。
 生後1日間は保育器の中とのことで、我が孫はケースの中で、おしめだけして裸でバンザイをして眠っています。
 数時間前まで、母胎に居たとは思えないほど、しっかりとした顔や体つきに感謝感激。
 病室に戻り、みんなで「とても健康そうな赤ちゃんでよかったねぇ」などと話していると、お姉ちゃんになったばかりの園児の孫が「きのう,レンちゃん(小三の兄)が学級委員になったんよ!」と嬉しそうに告げます。「まあ、それはおめでたい事が重なったね。レンちゃんおめでとう!」と言えば、部屋中に笑顔があふれます。
 日々、我が家での勤行の後では、朝夕その日の「御聖訓一読集」を家族で声を合わせて拝読していますが
『祈祷に於ては顕祈顕応・顕祈冥応・冥祈冥応・冥祈顕応の祈祷有りと雖も、只肝要は、此の経の信心を致し給ひ候はば、現当の所願満足有るべく候。』
(道妙禅門御書1041頁)
を拝し、しみじみ、この仏法に巡り会えた幸せを日々感じ、報恩感謝申しあげるこの頃です。
    (せとのなぎさ)

 随筆 「初めての旬会ライブ」 瀬戸のなぎさ

 師走になっても四国では、最高気温が25度を超え、初の夏日を観測したかと思うと、数日後の山沿いでは雪が降るなど、気温変化が激しい年の瀬です。
 十月の小春日和でのこと、「夏井いつき先生の旬会ライブ」の招待を某社から受けて、夫と会場となる松山の道後温泉老舗旅館『ふなや』へ出かけました。
 松山といえば、近代俳句を打ち立てた正岡子規の出身地であり、『ふなや』は皇族も訪れる格調高い道後温泉旅館。一度は訪れたいと思っていた処です。
 二十年ほど前には、夫が清水建設松山支店へ単身赴任し、道後のマンションに住んでいたこともあるので懐かしく、早朝から、JR特急列車から日本初の経便鉄道である路面電車を乗り継ぎ、のんびりと市街地を走っていると
「松山や秋より高き天守閣」
と子規が詠んだ句が思い出されて途中下車。
 リフトで城山の斜面を登り、石垣まで行くと、晴れ渡った青空に、懐かしい白壁の天守閣が聳(そび)えていました。
 街中とは思えない静けさの中で、太陽に照らされた穏やかな道後平野を眺めながら「平和だなあ…」としみじみ思いました。
 そして、いつの間にか両親や長兄らの享年を超えて、まだ自分が生かされている有り難さに、胸中に感謝のお題目があふれます。
 やがて再びリフトで街に降り、昼食。
 そこから徒歩で『ふなや』への道すがら、俳句を作って投句できるポストが、至る処に設置されているのを見て、さすがと感心。
 旬会ライブでは午後2時から『ふなや』3階の『光輪の間』で、中・四国地方から100名近い人が集っていました。
 多くの人達が、テレビの人気バラエティ番組『プレバト!!』(TBS系木曜19時~)での俳人・夏井いつき先生のファンのようでしたが、私は夏井先生も、芸能人らが俳句の出来映えを競い合う番組も知りませんでした。
 けれど和服姿の先生の、ユーモアたっぷりで解りやすく楽しい講義にすっかり魅了され、これからはそれらの番組で勉強して、句が詠めるようになりたいと、メモを取りました。
① まず、自分が見つけたモノ、人、景色などの様子が【俳句の種】になる。
② 【俳句の種】を五・七・五のフレーズに整える
③ 【俳句の種】に似合う季語を入れる。
 それだけの作業ながら、いざとなると難しいもの。
 ライブ以来、毎週木曜日の夕方は、早めに夜の勤行唱題と夕食を終え、メモ帳片手に『プレバト!!』を視聴して、頭脳の老化を少しでも抑えたいと頑張っています
      (せとのなぎさ)
 
平成31年1月